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財産権の考え方

というわけで、最大判H14.2.13は、
先例として判例を引用することなく
(つまり、森林法違憲判決とは違う判断枠組みということか)
次のように言いました。

「財産権は,それ自体に内在する制約がある外,その性質上社会全体の利益を図るために立法府によって加えられる規制により制約を受けるものである。財産権の種類,性質等は多種多様であり,また,財産権に対する規制を必要とする社会的理由ないし目的も,社会公共の便宜の促進,経済的弱者の保護等の社会政策及び経済政策に基づくものから,社会生活における安全の保障や秩序の維持等を図るものまで多岐にわたるため,財産権に対する規制は,種々の態様のものがあり得る。このことからすれば,財産権に対する規制が憲法29条2項にいう公共の福祉に適合するものとして是認されるべきものであるかどうかは,規制の目的,必要性,内容,その規制によって制限される財産権の種類,性質及び制限の程度等を比較考量して判断すべきものである。」

これが、その後の農地法の判例でも引用されているし、
どうも財産権については目的二分論は捨てたみたいです。

具体的なあてはめでは、
消極目的っぽいことも、積極目的っぽいことも引いて目的の正当性を認定し、
その後、規制が目的達成の上で、
「必要性ないし合理性を欠くことが明らかとはいえない」
というような書き方をしています。

先生は、ad hoc balancingを採用するもので、
しばらくはどんな結論になるかは、
裁判所の直感で決まるような感じになってしまうと言ってました。

他方で、職業選択の自由についての判例は、
この判例を引用していなません。
ということは、まだ規制目的二分論っぽく考えているのかな?
もう少し、判例を当たってみる必要がありそうです。
by catsleeps | 2006-11-17 01:07 | 憲法のこととか