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日々のだらだらを


by catsleeps
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ガバナンスのこととか

ガバナンスについての備忘。

会社の所有者が株主であることを前提に、
株主が経営者をコントロールするためのものがガバナンス、
経営者が会社の従業員をコントロールするのが内部統制、
という区分けをして、内部統制は、労働法=人事権の世界と考えることもできる。

他方で。

ガバナンスは、経営者を守るためのもの。

経営者が、自分の好きなように経営する中で、
よくよくリスクを考えずに行動して問題が起こると、
経営者が責任をとるということになってしまうけれど、
経営においては、判断に迷うことがあり、判断に迷うということは、
リスクがどちらに転ぶか分からない、五分五分の状況、ということ。

そういう状況に行く前に、経営者の想いだけで、選択をさせてしまうと、
問題が起こると解任という話にもなりかねない。

ちょっと待って、もう少し精緻に検討してみよう、ということで、
選択・決断にかかるリスクが五分五分の状況にさせることで、
誰が判断してもわからなかったという状況になり、
それが経営者を守ることになる。

つまり、ガバナンスは、決してブレーキをかけるものではなく、
リスクの判断を精緻化するためのもので、長期的にほどよいリスクをテイクする、
ということを可能にし、経営者を守るとともに、経営における選択肢を増やす、
自由度を高めるもの。

そして、大企業になれば、それは社外取締役等に制度化されていくけれど、
スタートアップでは、現実的には難しい。

でも、ちょっと待って、もう少し精緻に検討してみよう、
という複眼的、岡目八目的思考が、ガバナンスの根底にある
(チェックアンドバランス)とすると、社長がすべてのことを行うのではなく、
権限を委譲して、それを第三者的にチェックする発想を持つことで、
複眼的に検討することができるということが、
小規模な会社におけるガバナンスの実装の第一歩、
ということになるようです。

# by catsleeps | 2021-02-03 10:29 | 企業法務のこととか
えーっと、ひさしぶりに自分のブログを見てみたら、
相変わらず月間400人ぐらいの方が見てくれているみたいで、
とてもびっくりしてます。

って、ちょうど合格者が出て、修習ってなにやるんだろーとか、
もうすぐ2回試験で、なにが出るんだろーと思う方が、
検索しているのかも。

眠り猫のゼミ生からも、何人か合格者が出て、
先日御祝いしました。よかったよかった。

合格直後に当時の未修者の1年生にした憲法人権のゼミで作った、
憲法の起案の書き方のレジュメを、ずーっと本試験会場まで、
持って行って、見直してたと言ってもらえて、とてもうれしかったり。

そんなことはさておき、修習地がどこでも楽しもうと思ったら、楽しいと思います。
修習生のみなさまがんばってください。

なんだかネット上では、貸与制になってから雰囲気が変わったという話ですが……。
それも多少は仕方がないことかもとは思います。

で、合格祝いの席上、修習に向けて読んでおいた方がいい本は?
と聞かれたので、民事事実認定なんてあんまりやっていないだろうから、
とりあえず「民事訴訟における事実認定」(法曹会)を勧めておきました。

元ゼミ生の弁護士にも来てもらったのですが、
彼は大島眞一「民事裁判実務の基礎」(民事法研究会)を読んでたそうです。
まあ、でも流行りとかあると思うので、とりあえず白表紙を読んで、
実務修習に入ってから、64期か65期の人に聞くのが良さそうと思います。

そういえば修習委員会で、修習幹事になって知ったのですが、
いつの間にか刑事弁護実務も改訂されているようです。

それになんか1巻2巻が配布されなくなったとか……。

修習を貸与制にするだけでなく、勉強する素材も配らないなんて、
どこまで法曹の質を落としていこうとするんだろー、と思いますが、
それを決めたのは誰?そうさせているのは誰?わたしはだあれ?ここはどこ?

げふん。

あと、就職活動について、うちの事務所でも去年、
書類選考とか採用面接とかさせられた手伝ったのですが、
事務所によりけりというか、少人数の事務所だと、
そんなに変な人じゃなくて、ちょっと採用したら面白そうと思ってもらえて、
あとは年齢構成とマッチするか、みたいなところなんだと思います。

同期が、自分の事務所の採用の書類選考したときは、
年齢で切って、英語とか書いてあると「うちはマチベンだから」と言って切って、
顔写真が貼ってないと切って、面接で「倒れるまで働きます!」と言った、
前のめりな感じの人が採用されたそうです。

まあ、でもうちの事務所の弟弁も、そんなことは言ってませんでしたが、
12月から働き始めて、年明けすぐぐらいに終電後も仕事するようになって、
夜中一度家に帰ってスーツ着替えて事務所に戻り、徹夜して、
という働きぶりなので、とりあえず、その事務所の先生に、
忙しいかどうかぐらいは聞いた方がいい気がします。

ひさしぶりに真面目なことを思ってみたり。
# by catsleeps | 2012-10-31 23:24 | 勉強のこととか
みなさまおひさしぶりです眠り猫は生きています。

というわけで、献本御礼。

弘文堂様から、愛知県弁護士会法科大学院委員会編集の、
「入門法科大学院 実務法曹・学修ガイド」という本をいただきました。
どうもありがとうございます。

帯には、「実務家教員経験者が、
法科大学院での法律の学修メソッド、
司法試験に合格するための日頃の勉強方法を、
具体的に指南するライブ感覚あるふれる入門書」
と書かれています。

なんと、暗記すべき定義集付き(ランク分けされてます)だそうです。

紙上講義形式だそうですので、読みやすいと思います。
(「世界史講義の実況中継」は大学受験の時にお世話になった、
とか書くと世代がばれそうな気がします)

弘文堂のホームページからこの本詳細目次を見ることができます。

<詳細目次>
第1章 総論―法科大学院で勉強することの意義
   1 はじめに
   2 「なぜ、法科大学院へ進学するのか」をもういちど考えてほしい
   3 どんな法曹になりたいのですか?―具体的なイメージをもとう
   4 法科大学院の教員やカリキュラムを通じて「法科大学院の先」を知る
   5 司法試験科目以外の授業などについて
   6 「法科大学院で」勉強することの意味―仲間と学ぶ
   7 自分で勉強計画を立てる重要性
   8 「木も、森も」見る―常に「基本」から考える

第2章 法科大学院での法律学修メソッド―未修者向け・既修者向けの「法科大学院での法律学修メソッド」
   1 未修者の「法科大学院での法律学習メソッド」
   2 既修者向けの「法律学習メソッド」

第3章 法律学入門―法律を学ぶうえでの基礎知識
 第1 法律を得意になるには?
 第2 1週間に何日、何時間勉強すればよいのか
 第3 条文の読み方
   1 「本文・ただし書き」
   2 「項」
   3 「号」
   4 その他
 第4 法律学の基本的な用語と考え方
   1 「法」とは何か?
   2 条文解釈の方法
   3 善意と悪意、過失と重過失
   4 法律の明文にない優劣関係―一般法と特別法、前法と後法の関係
   5 法律のさまざまな分類―公法と私法、実体法と手続法、民事法と刑事法
   6 要件と効果
   7 定義と趣旨
   8 問題の所在
   9 必要性と許容性
   10 結果の妥当性(価値判断)と法的安定性(論理性)
 第5 法科大学院で学ぶ六法のアウトライン
   1 憲法
   2 民法
   3 刑法
   4 商法
   5 刑事訴訟法
   6 民事訴訟法
 第6 大陸法と英米法―日本の法律の海外からの影響
   1 日本法を勉強するうえで外国法を知る意味
   2 英米法と大陸法
   3 日本法は、どこの国の法律の影響を受けているか

第4章 各科目ごとの学修メソッド
 第1 憲法
   1 問題の所在―日常生活に対するさまざまな制約
   2 法科大学院で学ぶ憲法の(とりあえずの)到達目標
   3 憲法の世界
   4 ケースの検討
   5 憲法の学修メソッド
   6 法科大学院生の本棚―基本書などの紹介
   7 問題演習
   8 既修者のみなさんへのメッセージ―憲法
 第2 民法
   1 問題の所在―不動産の二重譲渡
   2 民法の世界
   3 ケースの検討
   4 問題に対する文書での回答
   5 民法の学修メソッド
   6 法科大学院生の本棚―基本書などの紹介
   7 既修者のみなさんへのメッセージ―民法
 第3 刑法
   1 問題の所在―自招侵害に対する正当防衛
   2 刑法の世界
   3 ケースの検討
   4 Aさんの質問に対する弁護人としての回答
   5 司法試験・論文試験において留意すべきこと
   6 刑法の学修メソッド
   7 法科大学院生の本棚―基本書などの紹介
   8 既修者のみなさんへのメッセージ―刑法
 第4 商法
   1 問題の所在―「敵対的企業買収」と新株発行
   2 商法の世界
   3 相談に対する回答
   4 問題に対する文書の回答
   5 商法の学修メソッド
   6 法科大学院生の本棚―基本書などの紹介
   7 既修者へのメッセージ
 第5 民事訴訟法
   1 問題の所在―処分権主義
   2 民事訴訟法の世界
   3 民事訴訟法の基本概念―処分権主義と弁論主義
   4 民事訴訟法の学修メソッド
   5 法科大学院生の本棚―基本書などの紹介
 第6 刑事訴訟法
   1 問題の所在―警察官Aの行為の検討
   2 刑事訴訟法の世界
   3 ケースの検討
   4 問題に対する文書での回答
   5 刑事訴訟法の学修メソッド
   6 法科大学院生の本棚―基本書などの紹介
 第7 行政法 
   1 行政法の世界
   2 行政法の学修メソッド
   3 ケースの検討
   4 行政法を得意科目にすれば・・・・・・
   5 法科大学院生の本棚―基本書などの紹介
 第8 実務系科目
   1 実務系科目の種類
   2 実務系科目を学ぶ意義
   3 実務系科目の学修メソッド
   4 要件事実入門
   5 法科大学院生の本棚―基本書などの紹介

第5章 法律的文章作成のメソッド
   1 法律的文章とは
   2 法律的な文章一般の作成メソッド
   3 試験の答案例で実際に考える
   4 問題文に応じて柔軟に考えることが何より重要

第6章 推奨する六法・書籍など
   1 六法について
   2 辞書・辞典類について
   3 推奨する書籍
   4 各科目の基本書について

第7章 理解・暗記すべき定義
   憲法
   民法
   刑法
   商法
   民事訴訟法
   刑事訴訟法
   行政法

【付録】双方向・多方向の授業を充実させるために―法科大学院生のみなさんへ望むこと

【事項索引】


興味がある方は是非読んでみて下さい(ステマじゃないですよー)。

斜め読みしましたが、自分が書いたらこういう本にはなりませんが、
いろんな意見を知ることができるという意味では、
良い本なんじゃないかと思います。
# by catsleeps | 2012-04-13 17:42 | 勉強のこととか

流れ流され

新年のご挨拶もしないまま、もう2月になってしまいました……。
前回の投稿が2011年8月だというのにも、ちょっと自分でも驚きました。

そんなわけで、なんとか生きてます。

でも、目の前にある仕事を処理するのに精一杯になってきて、
以前ほどいろいろと考えながら、いるような気がします。

良くないなあ、と思いつつも、有効な手を打てていません。

弁護士になって4年目を迎えましたが、
まだまだ勉強することも山のようにあり、
たまに、少し長めのお休みが欲しい気もします。

というわけで、このブログ、まだ続いていたりします(笑)。

意外と過去の記事にアクセスがあったりして、面白いです。
そのうち、アクセスの多いものについて補足していくかもしれません。
# by catsleeps | 2012-02-11 15:11 | 弁護士業務のこととか

待機日

先日、ひさしぶりに民事の証人尋問をやったのですが、
終了直後にどっと疲れが……。

証人尋問は、やっぱり頭も体も限界まで酷使する作業です。

でも、ギリギリまで質問の順番に頭を悩ませ、
いろいろ工夫したり、仕込んだことが形になったので、
良かったです。

やりがいがあって、楽しいと思います。

さて。

今週号の週刊東洋経済が、第2特集で、
「10年後に食える仕事食えない仕事」という特集を組んでいました。

その中に「先行投資重く二極分化はさらに鮮明に」、
ということで、「弁護士」が取り上げられています。
わずか2ページですので、ご興味のある方は読んで見てください。

東京では国選が奪い合いということが書いてありました。

ですが、個人的には、事務所を移籍する頃には、
手持ちを増やそうとして、土日の当番や国選交代メールには、
手を挙げていたのですが、だいたい引き取れていました。

他方で、今年度後半には、
7回ぐらい(当番*2、A、B1*2、B2、少年)も待機日があるので、
奪い合いというか、事務所事件を優先すべく、引き取ってもらいたい、
という状態になりつつあります。

奪い合い、なのかなあ。
単なるミスマッチのような気もします。
# by catsleeps | 2011-08-24 03:01 | 弁護士業務のこととか