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by catsleeps
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カルテルの立証(判タ1228-72)

ハードコア・カルテル事件の成否は、
通常、合意の存在を立証できるかどうか。

しかも高額の課徴金の賦課の前提なので、
認定の証明度高く。

関係者否認するし、
カルテルの措置が厳しいので証拠も残されてにくい。
→状況証拠に依存。

従来の定式
(事前の連絡・交渉)+(交渉内容)+(行動の一致)
=合意(=意思の連絡)の推定
*特段の事情で反証は可能

<基本合意が個別調整と関連性・連続性を有していることは必要か?>
基本合意が、当事者を拘束する程度が強く、
個別工事について実施に移される蓋然性が高い場合、
個別工事が基本合意の対象に属することの立証で、
基本合意に基づいて受注予定者の決定が行われたものと推定される。
(一連の個別調整が円滑に行われるには基本合意の存在が不可欠)

循環論法的だけど、
基本合意、個別調整、入札結果は、
相互に補完しあって一体として入札談合の存在を裏付ける。

立証の手段として(意識的並行行為ではないのか)、
「共同行為(受注調整)なしに証拠に現れた事実を
整合的に説明できるかどうかのテスト」(EC競争法で用いられている)は有効。

これまで行政処分では、違反行為は一体のものと考えられることが多かったけど、
刑事事件と同じように、単一の行為か、一連の行為かを厳密に考える。

目的や、優先順位を決定するルールの変更、
新たな当事者の参加などを総合的に判断して、
別個の基本合意が形成されたとして、別個の行為とみるべきときもある。

基本合意に参加する認識から
「同時に他者が堂合意に参加することを相互に認容した」と
解するためのテストとして、
「真の競争者ならどうしたか」のテスト。
cf.東芝ケミカル東京高判平成7.9.25

上記両テストは経験則として用いることができる。

異なる役務を横断する単一の行為が観念できるか。
2条6項はの当事者は「実質的な競争関係」にあることを要するのが判例。
(シール入札談合刑事事件東京高判平成5.12..14)
そうすると、異なる役務間で代替性がないとダメ。
(課徴金減免制度との関係でも重要)

違反行為に応じて複数の商品・役務を合わせた取引分野を画定できる?
(審判審決平成18.3.10)

***
この記事を書いている平林先生は元公取委だそうです。
他の面白そうな論文。
判例タイムズ1109号(2003年3月)
法学新報109巻11・12号(2003年7月)
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by catsleeps | 2007-03-10 00:16 | 経済法のこととか