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日々のだらだらを


by catsleeps
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経済法ってなんだろう

気がついたら、春休み中、
倒産法の勉強しかしてないじゃん!

ということで、夏休みから、
ずーっとまとめようと思っている経済法をどうしましょう。

というわけで、今回はイントロダクションです。

経済法を構成する法律は、
なんといっても、まずは独占禁止法です。
全部で118条あります。

正式名称は長いのですが、
私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律」といいます。

うーん、まだまだイメージが湧きませんよね。
じゃあ、手元の六法を開いて、独占禁止法の1条を見てみましょう。

「この法律は、私的独占、不当な取引制限及び不公正な取引方法を禁止し、事業支配力の過度の集中を防止して、結合、協定等の方法による生産、販売、価格、技術等の不当な制限その他一切の事業活動の不当な拘束を排除することにより、公正且つ自由な競争を促進し、事業者の創意を発揮させ、事業活動を盛んにし、雇傭及び国民実所得の水準を高め、以て、一般消費者の利益を確保するとともに、国民経済の民主的で健全な発達を促進することを目的とする。」

……あまりに長いので、なにを言ってるのかわかりませんねえ。

まず、最後の部分を見てください。
「以って、一般消費者の利益を確保するとともに、
国民経済の民主的で健全な発達を促進することを目的とする」としています。

つまり、法律の正式名称にあるように、
私的独占の禁止」と、
公正取引の確保」をすることで、
経済を健全に発達させようという法律なのです。

そのため、経済に関する基本法に位置づけられていて、
経済憲法と呼ばれていたりもします。

でも、まだまだ「私的独占の禁止ってなあに?」
「公正取引の確保ってなあに?」って思いますよね。

そこで1条に戻りましょう。
最初の部分だけでいいです。

「この法律は、私的独占不当な取引制限及び不公正な取引方法を禁止し、事業支配力の過度の集中を防止して」

ここからわかるのは、まず、独占禁止法は、3つの行為を禁止しているということです。
1)私的独占
2)不当な取引制限
3)不公正な取引方法

また、それとは別に、
4)事業支配力の過度の集中を防止しようとしています。

そして、1条の最初と最後の部分以外をざっと眺めると、
「事業者」って言葉が出てきますよね。

そうなんです、実は独禁法は、事業者対事業者の関係を規律する法律なんです。
ちなみに事業者対消費者の関係を規律するのは……消費者法です。

そうすると、「事業者」という概念が、
独禁法の核の部分にあるということがわかりますね。

ここまでを軽くまとめると、
独禁法は、経済を発達させるために、事業者対事業者の関係で、私的独占、不当な取引制限、不公正な取引方法という3つの行為を禁止して、事業支配力の過度の集中を防止する法律である
ということになると思います。
by catsleeps | 2006-02-26 01:41 | 経済法のこととか